こんにちは,理工学図書館です。
7/10(火)に第15回目となる桐生楽講座を開催しました。今回は,奈良彰一さん(書肆画廊奈良書店・桐生祇園祭保存会理事)に「桐生祇園祭と八木節まつり~群大から桐生の成り立ちを見る~」をテーマにご講演いただきました。ご講演では,次のようなお話がありました。
かつての桐生(桐生新町)の中心は,現在の本町三丁目(市営住宅が建っているところ)でした。天満宮の地は宮前(みやまえ),群馬大学の地は宮頭(みやがしら)という小字名でした。社寺の方位位置など,桐生新町は江戸の町と同じような都市計画のつくりになっていたそうです。
桐生祇園祭は,1656年(明暦2)に牛頭天王祭礼として開始され,当初は子どもの手踊りで疫病退散を願うものでした。江戸時代後期になると,江戸文化や京文化の影響と織物業を中心として栄えた町の経済力を背景に,巨大な屋台の建造がはじまりました。
奈良さんによると,現存する祇園屋台6台,鉾2基,大幟(おおのぼり)3対6本は,個性的でかつ東日本最大級のものであり,将来は国指定文化財となり得るくらいの価値があるとのことです。また,日本国内のお祭りで,屋台・鉾・大幟の3つが揃っているのは桐生だけとのことです。すごいですね!
昭和39年には,祇園祭に七夕祭や商工祭などが加わる形で桐生まつりがスタートし,現在の祇園祭と八木節まつりの形に変化していったそうです。
最後に奈良さんから,「祭りの伝統を受け継ぎ再興していくためには,学生さんたちの力が必要なので,ぜひ一度祭りを見に来てほしい。」と参加の呼びかけがありました。
桐生の夏の一大イベントである「桐生祇園祭と八木節まつり」!その歴史と伝統を鑑賞するもよし!熱気に触れてみるもよし!この夏,祭りをのぞきに桐生の町に繰り出してみてはいかがでしょうか?
今回は学外の方も多数ご参加いただき,42名の参加者がありました。ご参加いただいた皆様,ありがとうございました。
そして,大変貴重なお話をしてくださいました奈良さん,誠にありがとうございました!
お知らせ:第15回桐生楽講座「桐生祇園祭と八木節まつり~群大から桐生の成り立ちをみる~」を開催します(7/10)https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2018/stlib/2018062500.html