こんにちは,中央図書館です。
10月28日(月)14:30から,第23回目となる アゴラカフェ・ミニレクチャーを開催しました。講師は, 教育学部国語教育講座の河内昭浩准教授です。河内先生は,宮沢賢治をはじめとした児童文学がご専門です。人間・賢治に魅せられ,彼の故郷である岩手県花巻市へも足繁く通っていらっしゃるそうです。
「銀河鉄道の夜」 は,彼が晩年まで改訂を繰り返した長編童話です。 今回のレクチャーでは,賢治の生涯を紹介しつつ,童話「双子の星」や詩「雨ニモマケズ」「永訣の朝」「無声慟哭」などに触れ,「銀河鉄道の夜」を読み解いていきました。
賢治は37年という短い生涯の中で多数の童話や詩を制作しましたが,生前に刊行された本は2冊のみで,それもあまり売れなかったそうです。ところが,現在では教科書に作品が掲載され,海外で翻訳され,絵本やアニメーションが制作され,賢治や彼の作品をモチーフにした小説が書かれるなど,誰もがその名を知る作家となりました。河内先生は,当時貧しい辺境の農村で,美しい物語を生み出した賢治の豊かな想像力こそが,彼が長く愛される大きな要素であると語られました。
参加者からは,「宮沢賢治の生涯や彼の他の作品,時代背景等,様々な角度から触れられて面白かった。」「改めて宮沢賢治の作品を読み返したい」などの感想が寄せられました。わずか1時間の講演となりましたが,賢治作品の奥深さに触れることができました。途中で見せていただいたアニメ映画の映像にも引き込まれてしまいました。河内先生,ありがとうございました。
なお,中央図書館では,12月27日まで教員展示「『銀河鉄道の夜』を読む」を実施し,賢治作品や絵本,伝記,研究書などおよそ100冊を展示・貸出しています。ぜひ,多くの作品や賢治の人物像に触れてみてください。
また,11月19日には 賢治作品を耳で味わう企画を用意しています。「アゴラカフェ/ひとつばなし26 おとなのための絵本講座~朗読 宮沢賢治の世界へ~」では, 賢治童話の読み聞かせを行います。こちらもお楽しみに!
お知らせ:教員展示「『銀河鉄道の夜』を読む」を開催中です(10/3~12/27)
https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2019/clib/2019100300.html
アゴラカフェ/ひとつばなし26「おとなのための絵本講座 朗読~宮沢賢治の世界へ~」を開催します(11/19)
https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2019/clib/2019110700.html