第22回アゴラカフェ・ミニレクチャー「データってなに?コンピュータ誕生の歴史とデータサイエンス」開催のご報告(7/11)

投稿者: | 2019年8月2日

こんにちは。中央図書館です。

7月11日(木)16:00~ 第24回アゴラカフェ・ミニレクチャー23を開催しました。今回は,7月~9月に教員展示を担当されている数理データ科学教育研究センターの吉良元助教に 「データってなに?コンピュータ誕生の歴史とデータサイエンス」をテーマにご講演いただきました。

講演では,コンピュータ発展の歴史に触れながら,データをうまく処理することで,それを価値ある「情報」として読み解いていくことが「データサイエンス」につながるというお話しがありました。

「データの見方」の具体例として題材に挙がったのは,なんと太宰治の短編小説『走れメロス』。文章という「データ」から読み解く「情報」の解釈を衝撃的かつユーモアたっぷりに紹介しつつ,情報を正しく扱い,見極めることの大切さを説いていました。

豊富な図や写真,ジブリ作品のワンシーンのものまね(お上手でした!)まで交えながら,楽しく分かりやすく説明してくださり,文系の方でも抵抗なく理解できる内容でした。最後の 『走れメロス』から読み解いた結論は、「走るなメロス」!参加者の皆様には,データサイエンスの面白さを実感いただけたのではないでしょうか。

来年度からは, 数理データ科学教育研究センター の教員が1年生を対象とした情報の授業も担当されるそうです。こんなに楽しい授業なら,文系の学生さんも楽しんでデータサイエンスについて学べそうですね。吉良先生,楽しくためになるご講演をありがとうございました。

お知らせ:教員展示・ミニレクチャー22「HELLO! Data Science World!」を開催中です(7/1~9/30, 7/11)
 https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2019/clib/2019070200.html

アゴラカフェ/ひとつばなし 24「草津温泉の地理歴史学」開催のご報告(7/3)

投稿者: | 2019年7月19日

こんにちは。中央図書館です。7月3日(水)16:00~,アゴラカフェ/ひとつばなし24を開催しました。今回は,ギャラリーにて展示中の「草津温泉の歴史地理学」を監修された教育学部社会科教育講座の関戸明子教授を講師にお迎えし,展示資料を読み解くレクチャーを実施いただきました。

関戸先生のご専門は人文地理学で,近代ツーリズムの展開と温泉地の変容等などについて研究されています。 ギャラリーでは,1810年(文化7年)から昭和13年までの草津温泉絵図・鳥瞰図18点のほか,1888年(明治21年)の温泉番付「大日本帝国温泉一覧表」や絵はがきが多数並び,空間的な広がりと時間の経過に着目する視点を組み合わせた「歴史地理学」のアプローチから,草津温泉の歴史的変遷をたどるパネル展示を行っています。

今回は,その展示をより深く楽しむためのレクチャーを実施いただきました。絵図に描かれた乗り物が,馬や駕籠から人力車,馬車,自動車へと変わっていく様子,鉄道やバスなど交通網が整備されてきた過程,共同浴場の変遷と各温泉旅館に内湯が整備されたこと,絵はがき宛名面から発行時期を特定し,旅行者の道程や湯畑の開発の様子をたどれることなど,分かりやすくご紹介いただきました。

参加者からは,「草津の歴史を知ることができて有意義だった」,「 収集された史資料の分析・研究がすばらしい」,「群馬大学の学生さんもぜひ草津温泉に来て,さまざまな研究の対象フィールドにしてほしい」との声が寄せられました。

ギャラリーでの展示は8月16日まで開催中です。また,関戸先生にレクチャーいただいた研究がまとめられた論文やご著作・関連図書も併せて展示しています。図書は貸出できますので,レクチャーに参加できなかった方もぜひご覧ください。改めてじっくり展示をご覧いただくと,またおもしろい発見があるかもしれませんね。

関戸先生,貴重なお話をありがとうございました。

お知らせ:ギャラリー展示・ひとつばなし24「草津温泉の歴史地理学」を開催します(6/17~8/16,7/3)
https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2019/clib/2019060301.html

アゴラカフェ/ひとつばなし23「ご近所から始めるグローバリゼーション~外国籍の人たちと英語コミュニケーションを成功させるコツ~」開催のご報告(6/28)

投稿者: | 2019年7月17日

こんにちは。中央図書館です。

6月28日(金)15:30~,第23回目となるアゴラカフェ/ひとつばなし23を開催しました。今回は,英語講師のディアナ・クローズ小材先生に「ご近所から始めるグローバリゼーション~外国籍の人たちと英語コミュニケーションを成功させるコツ~」と題してご講演いただきました。ディアナ先生は本学にて英語の授業を担当するほか,地域にて25年以上にわたり英語教育に従事してきました。

講演では,身近なグローバリゼーションについて映画やキャラクター等を例に説明した後,ハンガリーからの留学生との交流や, 群馬に来て皆が黒髪だったことへの驚き, 初めて日本で迎えたクリスマスの衝撃などをユーモアたっぷりにお話しくださいました。

ディアナ先生は英語で講演し,同行されたご主人の小材氏が通訳,解説してくださいました(お嬢様もパソコン操作にご協力いただきました)。時には互いに突っ込みながら息の合った楽しいお話に,終始和やかな時間となりました。 参加者とのやりとりも交えながら,大切なエッセンスとして紹介された 「Everyone wants to be happy」「Ichi go ichi e(一期一会)」をこの場で体現するような講演でした。参加者は27名で,学外の方も多数ご来場いただきました。

ディアナ先生とご家族の皆様,ご参加いただいた皆様,ありがとうございました。

お知らせ:
アゴラカフェ/ひとつばなし23「ご近所から始めるグローバリゼーション」を開催します(6/28)
https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2019/clib/2019061300.html

第21回アゴラカフェ・ミニレクチャー「クラリネットと彫刻による音空間 Music & Art Collaboration~相互作用で拡がる楽しみ~」開催のご報告(6/6)

投稿者: | 2019年7月1日

こんにちは。中央図書館です。

6月6日(木)16:30~,教員展示開催中(6/30まで)の菅生千穂准教授(教育学部音楽教育講座)と,ギャラリーにて彫刻作品展を開催中(6/13まで)の林耕史教授(教育学部美術教育講座)によるコラボ企画として,ライヴ・セッションを行いました。林先生の彫刻作品「月が眠る山2019-II」が展示されたセミナー室を会場に,クラリネットがご専門の菅生先生から楽器や研究活動の紹介と生演奏が披露されました。複数のクラリネットを持ち替えながら,高音・低音を自在にあやつり,曲調によって多彩な表情を見せてくれるクラリネットの音色を聴かせてくださいました。 

菅生先生,林先生によるトークでは,林先生から彫刻制作の着想となった中之条の山の話や,彫刻,音楽,観客,周囲の音などすべてを含めてその場限りの「作品」になるというお話がありました。

最後は,木琴・鉄琴も加わって,観客を別世界へ誘うような圧巻の即興演奏で幕を閉じました。ラーニングコモンズ「アゴラ」の一角を会場としていたため,周囲には学習中の学生さんも多数いましたが,最後にはその学生さんたちも演奏に聞き入っている場面も見られました。参加者からは,彫刻と音楽の組み合わせという初めての体験に感動した,音色によって彫刻への印象が変わり面白かった,最後は森の中にいるような感覚になったという感想が寄せられました。コンサートホールとは異なる,特別な時間を体験できたのではないでしょうか。

菅生先生,林先生,一緒に演奏してくださった音楽専攻の学生の皆さん,素晴らしいひとときをありがとうございました。

お知らせ:
アゴラカフェ・ミニレクチャー「クラリネットと彫刻による音空間 Music & Art Collaboration~相互作用で拡がる楽しみ~」を開催します(6/6)
https://www.media.gunma-u.ac.jp/announce/2019/clib/2019051300.html

第17回桐生楽講座「地方で起業して成功するには~絹織物の町から先端科学の街へ~」開催のご報告(5/30)

投稿者: | 2019年6月7日

こんにちは,理工学図書館です。

5/30(木)に第17回目となる桐生楽講座―あなたの知らない(かもしれない)桐生-を開催しました。今回は,津久井真澄氏(桐生信用金庫理事長)に「地方で起業して成功するには~絹織物の町から先端科学の街へ~」をテーマにご講演いただきました。ご講演では,次のようなお話がありました。

講演の様子

桐生信用金庫(以下,きりしん)は,大正14年に創業した当時はベンチャー企業の一つであり,現在は東毛を中心に34店舗・41カ所の店外ATMを展開しているそうです。

桐生市は創業支援事業の計画を策定し,国の認定を受けており,きりしんを含む市内の8機関が連携して創業ビジネス研修会や休日相談窓口等による支援等の創業支援事業を行っています。また,桐生で起業する人は,高崎・前橋に次いで3番目に多いそうです。

起業の前に,桐生市の多くの事業者が抱えている問題として事業継承があります。現在の経営者は75歳~80歳が多く,その7割に後継者がいないとのことでしたが,そんな中での事業継承の成功事例を紹介してくださいました。市内の釜めし屋が後継者問題に悩んでいたところに,若いそば職人を紹介し,一緒に働くことで新しく蕎麦をメニューに加えました。釜めしと蕎麦のセットが評判となり,半年後にはそば職人が店を買い取り,引き継ぐことに成功したそうです。

創業に向けては,5つのステップを教えてくださいました。まず,目指す業種の企業でアルバイトをして基本スキルを習得すること。それを,事業計画や資金調達,開業準備と事業運営に繋げるそうです。しかし,「一番大切なのは,経営理念だ」とのことでした。桐生で創業した歴史ある企業を2社ご紹介いただきましたが,どちらの経営理念も自社がどれだけ社会や人に貢献できるかを重要としているものでした。

参加者からの質問に答える津久井氏

最後に起業したい学生に向けて,「今しかできない勉強をすることと,余裕ができたら町へ出かけて多くの人と話すこと。会話して情報を得る練習をすることが役立ちます。」とアドバイスをいただきました。

学生の皆さんは遠くない将来,起業に向けての未来が見えてきたのではないでしょうか。 今回は学内外で59名の参加者があり盛況となりました。大変貴重なお話をしてくださいました津久井理事長,ご参加いただいた皆様,ありがとうございました。